この講演では誤り訂正符号理論に力学系的視点を導入する最近の試みについて 解説する.ここで最も重要になってくるアイディアは最尤推定復号をある有理写像と して定式化することである.この有理写像は符号語を不動点に,非符号語を極にもつこと が示せるが,これらの安定性を調べることで最尤推定復号の骨格を表す近似写像が定義 できる.この講演ではこの近似写像を用いて新たな実用的な符号化法を提案する. 紹介する結果としては以下の2点を予定している. 1.符号-復号双対定理:生成行列の列ベクトルの1次独立性が復号性能を制御し, これにより代数幾何符号の道具が復号過程に使えることを示す. 2.誤り率特性:ここで提案する符号方式が,現在実用化されている幾つかの符号 (BCH符号等)よりも誤り率特性が優れていることを数値的に示す (林和則氏(京大)との共同研究).
本講演では、一般化固有値問題 Ax = λBx におけるすべての 固有値λの厳密な存在範囲を数値計算により求めるための、 2つの手法を紹介する。これらの手法は A、B がエルミート行列 でなくとも適用可能である。また、2つ目の手法が与える存在範囲は 1つ目の手法が与える存在範囲の部分集合になっていることを証明する。 数値実験により、行列 A、B の特徴とこれらの手法が与える存在範囲 との関連性を示し、すべての固有値の数値計算とこれらの手法との 速度比較を行う。
走化性方程式と呼ばれる移流項を持つ放物型方程式系は 細胞性粘菌の集合体を形成する現象を記述する数学モデルとして導出され、 その数学解析は現在も尚、盛んに行われている。 この方程式系の特徴は拡散項と移流項が相互に作用することにより、 解の構造が劇的に変化することである。 本講演では、全空間における走化性方程式の解の時間無限大での挙動を考察し、 この研究の動機や位置づけを既存研究と照らし合わせて解説したい。 また、これに加えてこれまでに得られた結果等を時間の許す限り紹介したい。
Variable and feature selection have become the focus of much research interest in areas of application for which datasets with tens or hundreds of thousands of variables. In statistical parlance the problem might be conceived as exploratory multivariate technique and statistical learning problem. The present talk will focus on various supervised algorithms with focus on dimension reduction and variable ranking. The merits and loopholes of diverse approaches will be discussed. The talk will try to emphasize that an efficient algorithm is alluring but is still to be developed.
Linear Discriminant Analysis (LDA) is one of the well known methods to extract good features for classification. Otsu derived the optimal nonlinear discriminant analysis (NDA) by assuming the underlying probabilities. This optimal NDA is closely related to Bayesian decision theory. Also Otsu showed that LDA could be interpreted as a linear approximation of the optimal NDA through the linear approximation of the Bayesian a posterior probabilities. Based on this theory on NDA, we can define a family of nonlinear discriminant analysis methods by changing the estimation method of the Bayesian a posterior probabilities. As an example, Logistic Discriminant Analysis (LgDA) is presented in this talk. To estimate a posterior probabilities, LgDA utilizes multi-nominal logistic regression (MLR) which is a member of generalized linear models. By this generalization of linear model, the discriminant space constructed by LgDA is drastically improved than the standard LDA.
微分式系の幾何学とは多様体上の接空間の部分束の幾何学である.そのなかで微分方程式は正準微分式系付きのジェット空間の部分多様体(一般にvariety)として捉えられ,そのとき解は積分多様体として現れる.また田中理論においてはジェット空間の正準微分式系に付随する階別リー環の部分環として微分方程式は捉えられる. 本講演では 微分方程式の特異性と微分式系の関わりについて紹介する.