数理情報科学セミナー 2024


9 月 4 日 石川 雅浩 (近畿大学)
病理組織診断におけるコンピュータ診断支援

病理組織診断は、採取した組織を薄切し、ガラススライドに固定し、染色して顕微鏡等で観察して診断する。直接組織を観察するため、 ゴールドスタンダードとして多くの病気の確定診断において重要な役割を担っている。 しかし、病理組織診断は細胞核の配置や形態的特徴など正常な組織構造からの変化を観察して診断するが、 病理医によって診断が異なり再現性の低さが指摘されている。 これに対して、近年病理標本をgoogle mapの様に倍率を変えながら観察可能なWSI(Whole slide imaging)と呼ばれる技術が普及し、 デジタル化の恩恵としてコンピュータ診断支援への期待が高まっている。本発表では、 近年注目されるWSIを用いたコンピュータ診断支援とHSI(Hyper spectral Imaging)と呼ばれる波長方向に 解像度の高い分光カメラを病理診断に活用した研究について紹介する。


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